AS400 WRKSYSSTSとASP使用率の確認ポイント|ディスク容量不足を早めに見る

AS400 / IBM i の運用で「ディスク使用率が高い」「ASP使用率を確認したい」「容量不足が心配」と言われた時、WRKSYSSTS は最初に見る入口のひとつです。容量不足は、バッチ遅延、スプール滞留、バックアップ失敗、アプリ停止につながることがあります。

この記事では、WRKSYSSTS、ASP使用率、ディスク容量、スプール、IFS、バックアップの関係を、AS400保守現場の目線で整理します。

WRKSYSSTSで最初に見ること

  • ASP使用率が急に上がっていないか
  • ディスク使用率の推移が分かる記録があるか
  • スプール、ログ、IFS、バックアップファイルが増えていないか
  • 夜間バッチやデータ抽出で大量ファイルを作っていないか
  • 容量不足の前に削除してよいものと残すべきものを分けたか

すぐに削除しない

容量が足りないからといって、原因不明のままスプール、ログ、SAVF(保管ファイル)、IFSファイルを削除するのは危険です。監査、障害調査、復元、業務証跡に必要なファイルが含まれることがあります。削除前に、所有者、作成日、業務影響、バックアップ有無を確認します。

容量増加で疑う場所

  • WRKSPLF / OUTQ(出力待ち行列): 帳票やスプールが溜まっている
  • IFS: CSV、連携ファイル、ログ、共有フォルダが増えている
  • SAVF: 退避ファイルが残っている
  • ジョブログ: 異常ジョブやMSGWでログが増えている
  • バックアップ: 世代管理や媒体退避の見直しが必要

IFSは IFS・NetServer・WRKLNKの確認ポイント、スプールは 印刷できない時の確認手順、バックアップは BRMSとバックアップ運用 も確認してください。

運用メモに残すこと

  • 確認日時とASP使用率
  • 前回確認時との差分
  • 増加した領域の候補
  • 削除、退避、圧縮、保管した対象
  • 次回確認日としきい値

WRKSYSSTSは、容量不足の兆候を早めに見つけるための入口です。数値だけを見るのではなく、どの業務処理で増えたのか、削除してよいものか、復元に必要なものかを分けて確認します。

関連: SAVFの中身を確認してから復元判断をしたい場合は、DSPSAVFでSAVFの中身を確認するポイント で、保存日時、保存元、対象オブジェクト、復元先、容量影響を確認してください。

関連: AS400夜間バッチ障害対応フローもあわせて確認してください。

ASP使用率が毎週増える時の確認例

ASP使用率が上がっている時は、現在値だけで緊急度を決めず、増加速度と増えた対象を確認します。

確認点 確認内容 判断
傾向 同じ時刻の使用率を日次・週次で記録する 一時的な増加か継続的な増加かを分ける
増加要因 スプール、SAVF、ジャーナル、ログ、業務ファイルの増加を確認する 削除可能な一時物と保持必須データを区別する
対応 警告基準、担当者、容量追加や整理の期限を決める 逼迫してから無計画に削除しない

整理を行う場合は、保持期限、バックアップ、復元要否、業務所有者の承認を確認します。削除後は使用率だけでなく、対象ジョブや帳票、監査記録が正常に利用できることも確認します。

抽出結果が想定を超えて膨らみ、出力ファイルがディスクを圧迫した実体験は、QRYでディスク使用率95%を超えた話で、発生したことと確認すべき条件を整理しています。

使用率と空き容量を一緒に記録する

WRKSYSSTSではシステムASP容量、システムASP使用率、一時記憶域などを区別します。システムASPの表示だけで、独立ASPを含む全領域を点検済みとしないでください。管理対象のASP構成は管理者に確認します。

架空例として、システムASPが1,000 GBで使用率が80%なら空きは約200 GBです。前回78%から同容量のまま80%になった場合、2パーセントポイント、約20 GB増えた計算になります。この値だけで安全・危険と決めず、次の処理に必要な容量と増加速度を運用基準に照合します。

容量そのものを増やした日には、使用率だけの前日比で減少と判断しません。日時・容量・使用率・増加した処理を組にして記録します。IBM公式の空き容量計算も確認してください。