AS400 / IBM i の保守では、SAVFという保存ファイルを使って、ライブラリやオブジェクトを退避・移送することがあります。ただし、SAVFは名前だけ見ても「何が入っているか」「いつ保存したか」「どの環境へ戻してよいか」が分かりません。
この記事では、DSPSAVF を使ってSAVFの中身を確認する前に見るポイントを整理します。復元作業そのものは本番影響が大きいため、実行前に必ず対象、復元先、権限、戻し方を確認してください。
DSPSAVFで確認したいこと
| 確認項目 | 見る理由 | 関連ページ |
|---|---|---|
| 保存日時 | どの時点の退避かを判断するため | バックアップ確認 |
| 保存元ライブラリ | 本番・検証・旧環境の取り違えを避けるため | ライブラリとオブジェクト |
| 保存オブジェクト | 戻したい対象が本当に入っているかを見るため | DSPOBJD・WRKOBJ確認 |
| 復元先 | 本番上書きや別業務への影響を避けるため | 復元系コマンドの注意点 |
| 容量・保管場所 | SAVFが増えすぎてASP使用率を圧迫しないかを見るため | WRKSYSSTS・ASP確認 |
復元前に名前だけで判断しない
SAVF名に日付や業務名が入っていても、それだけで正しい保存内容とは限りません。古い退避、別環境の退避、作業途中の退避、削除予定だった一時ファイルが残っていることがあります。復元前には、DSPSAVFの情報、作業記録、ジョブログ、関係者への確認を合わせて判断します。
- 本番データか、検証データか
- 保存元と復元先のライブラリが一致しているか
- 対象オブジェクトだけ戻すのか、ライブラリ単位で戻すのか
- 既存オブジェクトを上書きする可能性がないか
- 戻した後の件数、定義、権限、ジョブ影響をどう確認するか
CodexやAIに相談する時の注意
DSPSAVFの画面やジョブログをAIに相談する場合は、会社名、ライブラリ名、オブジェクト名、ユーザー名、取引先名、実データが写らないようにマスキングします。コマンドの意味を整理する用途に留め、本番復元の判断は社内手順と保守会社の確認を優先してください。
AS400保守で安全にAIを使う導線は、AS400保守向けCodex研修 にまとめています。
DSPSAVFの基本コマンドと確認順
保存ファイルのライブラリ名とファイル名を確認し、次の形式で表示します。ここで使う名前は例なので、自社環境の実在するSAVFに置き換えてください。
DSPSAVF FILE(MYLIB/MYSAVF)
- SAVFのライブラリとファイル名が作業依頼と一致しているか確認する
- 保存元ライブラリ、オブジェクト名、オブジェクトタイプを確認する
- 作業記録やジョブログと照合し、目的の世代か判断する
- 復元先、上書きの有無、必要な停止時間、復元後の確認方法を決める
- 承認と戻し方がそろってから復元系コマンドへ進む
DSPSAVFは保存内容を表示するための確認コマンドで、実行しただけでは復元されません。ただし、表示結果に目的のオブジェクトがあることだけで安全に復元できるとは限りません。既存オブジェクト、権限、所有者、関連ジョブへの影響は別に確認します。
関連ページ
SAVF確認は復元判断の前段として見る
DSPSAVF は、SAVFに何が入っているかを確認する入口です。ただし、SAVFに対象があることと、本番へ安全に戻せることは別問題です。戻す前に 復元系コマンドの注意点 で復元先、上書き、権限、QTEMPでの確認を整理し、日常運用は バックアップ確認チェックリスト と合わせて見てください。
SAVFの中身確認は復元可否の入口として見る
DSPSAVFでSAVFの中身を確認するときは、オブジェクト名だけでなく、保存元ライブラリ、保存日時、オブジェクトタイプ、復元先の想定まで合わせて見ます。SAVFが存在していても、目的の世代や目的のライブラリを保存したものとは限りません。
復元作業を保守会社へ依頼する場合は、SAVF名、保存元、復元したい対象、戻したくない対象、業務停止できる時間帯を先に整理すると安全です。バックアップ確認の記事から復元判断の記事へつながる導線を持たせておくと、読者が次に見るべき確認へ進みやすくなります。
復元依頼を受けた時のDSPSAVF確認例
受け取ったSAVFをそのまま復元せず、保存内容が依頼と一致するかを先に確認します。ファイル名だけでは中身の版や対象を判断できません。
| 確認点 | 確認内容 | 判断 |
|---|---|---|
| 保存内容 | 保存ライブラリ、オブジェクト名、種類、保存日時を確認する | 依頼対象以外が含まれていないかを見る |
| 復元先 | 既存オブジェクトの有無、所有者、権限、依存関係を確認する | 別ライブラリでの事前確認が必要か判断する |
| 証跡 | SAVFの受領元、サイズ、確認者、復元予定を記録する | 同名SAVFの取り違えを防ぐ |
DSPSAVFで一覧が表示できても、必要なオブジェクトが正常に復元・利用できることまでは証明できません。重要な復元では隔離した環境で試し、ジョブログと業務確認を残します。