GO SAVEオプション21は、IBM i全体を保存するための選択肢です。コマンドを実行できることより、業務停止、保存先、応答メッセージ、完了確認、業務再開、復元時に使える証跡まで一つの作業として管理することが重要です。
最初に確認すること
- 現在のIBM iリリースに対応するIBM公式手順を確認する
- 業務停止時間と利用者への連絡を承認済みにする
- 媒体・仮想テープ・保存先容量と使用する保存世代を確認する
- コンソール、QSYSOPR、媒体交換、応答メッセージの担当を決める
- 夜間バッチ、外部連携、サブシステムの停止・再開順を確認する
- 障害時の連絡先と作業を中止する条件を決める
実行前後を5段階で記録する
| 段階 | 確認すること | 残す証跡 |
|---|---|---|
| 計画 | 対象システム、停止範囲、予定時間、保存先、担当者、立会者 | 承認済み作業票 |
| 停止前 | 利用者、夜間バッチ、外部連携、装置、直前の異常メッセージ | 停止確認時刻と確認者 |
| 保存開始 | 媒体・保存先、媒体ラベル、保存世代、開始時刻 | 開始記録と使用媒体 |
| 保存完了 | 完了、警告、スキップ、ジョブログ、媒体情報 | メッセージIDと終了時刻 |
| 業務再開 | サブシステム、バッチ、連携、帳票、利用者確認 | 再開時刻と確認結果 |
完了画面だけで正常と判断しない
「正常終了した」という一文だけでは、復旧時に使う保存世代を特定できません。媒体ラベル、保存日時、対象範囲、完了・警告・スキップの有無、保管場所を同じ作業記録へ残します。媒体交換や応答があった場合は、誰が何を選択したかも記録します。
| 記録項目 | 記入内容 |
|---|---|
| 保存識別 | 実施日、システム名、媒体・保存先、世代 |
| 実行結果 | 開始・終了時刻、完了メッセージ、警告、スキップ |
| 担当 | 開始者、確認者、媒体交換者、承認者 |
| 保管 | 媒体ラベル、物理・論理保管場所、持出し管理 |
| 復元確認 | 復元手順書、使用予定世代、復元テスト日、確認者 |
作業を止めて確認する条件
- 予定していた媒体・保存先・世代を特定できない
- 未完了の業務や利用中ジョブが残っている
- 直前に未確認の異常メッセージが出ている
- 必要な応答や媒体交換を行う担当者がいない
- 保存後の再開手順や切戻し担当が決まっていない
- 公式手順と現行の装置構成・運用手順が一致しない
復元できる状態まで確認する
バックアップは取得時点で終わりではありません。復元手順書と実際の保存世代が対応しているかを確認し、復元テストを別日に行う場合も、使用する世代、対象、合格条件、担当者をひも付けます。HMCやVIOSなどIBM i外で別途必要なバックアップと混同しないよう、対象範囲を明記します。
作業記録の記入例
作業記録は、後任者が見ても同じ保存世代を特定できる内容にします。次は項目の例であり、実際の値は各社の装置構成と手順に合わせます。
| 時点 | 記録例 | 確認者が見る点 |
|---|---|---|
| 開始前 | 利用者退避、バッチ停止、連携停止、未確認MSGなし | 止め忘れた業務がないか |
| 開始 | 開始時刻、媒体ラベル、保存先、担当者 | 承認した計画と同じか |
| 途中 | 媒体交換時刻、応答メッセージ、選択内容 | 判断理由が残っているか |
| 終了 | 終了時刻、完了・警告メッセージ、保存ログ | スキップと未保存がないか |
| 再開 | サブシステム、連携、バッチ、帳票の確認結果 | 利用者が業務を再開できるか |
復元テストの合格条件
復元テストは「復元コマンドが終了した」だけで合格にしません。対象オブジェクト、権限、所有者、データ件数、依存ファイル、プログラム実行、帳票や連携の確認範囲を決めます。復元先が本番と異なる場合は、ライブラリ名、装置、ネットワーク、外部連携を誤って本番へ向けない条件も確認します。
- 指定した保存世代から対象を復元できる
- オブジェクト属性、所有者、権限が想定どおりである
- 主要ファイルの件数とサンプルデータを確認できる
- 関連プログラムを検証環境で実行できる
- テスト結果、未確認範囲、次回対応を記録できる
よくある確認漏れ
| 確認漏れ | 起こり得ること | 対策 |
|---|---|---|
| 完了メッセージだけ確認 | 一部の警告やスキップを見落とす | 保存ログと関連メッセージを確認する |
| 媒体ラベルを記録しない | 復旧時に使用する世代を特定できない | 媒体・保存先・世代を作業票へ記録する |
| 再開確認を別作業にする | バッチや外部連携が停止したままになる | 再開確認まで同じ作業責任に含める |
| 手順書を更新しない | 装置変更後も古い保存先を前提にする | 構成変更時に保存・復元手順を見直す |
定期作業でも毎回同じ前提とは限りません。媒体装置、仮想テープ、保管先、業務時間、担当者、外部連携に変更があれば、前回の成功記録をそのまま根拠にせず、今回の構成で再確認します。
関連資料とIBM公式手順
仕様確認: IBM公式のGO SAVEオプション21手順