AS400のバージョンを画面で確認するなら、GO LICPGMを実行し、「10. 導入済みライセンス・プログラムの表示」でF11を押します。 OS本体の「導入済み」欄に表示されるV7R5M0などの値が、現在のIBM iリリースです。
ただし、リリース番号とPTF適用状況、Powerサーバーの世代は別の情報です。障害調査、保守期限、更改を判断する時は、リリース番号だけで終わらせず、PTF・ハードウェア・バックアップも分けて確認します。
AS400のバージョンをGO LICPGMで確認する手順
| 順番 | 操作 | 確認内容 |
|---|---|---|
| 1 | コマンド行でGO LICPGMを入力し、実行キーを押す | ライセンス・プログラムのメニューを開く |
| 2 | 10. 導入済みライセンス・プログラムの表示を選ぶ | 導入済み製品の一覧を表示する |
| 3 | F11=リリースの表示を押す | リリース情報が見える表示へ切り替える |
| 4 | OS本体の導入済み欄を見る | V7R5M0などの値を控える |
一覧にはOS本体以外のライセンス・プログラムも表示されます。複数の行にリリース番号があるため、OS本体(IBM i / Operating System)に該当する行を確認してください。参照結果は、確認日と対象システムを添えて記録しておくと、後から別環境の値と混同しにくくなります。
V7R5M0などの表示をどう読むか
| 表示例 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
V7R6M0 | Version 7 Release 6 Modification 0 | IBM i 7.6 |
V7R5M0 | Version 7 Release 5 Modification 0 | IBM i 7.5 |
V7R4M0 | Version 7 Release 4 Modification 0 | IBM i 7.4 |
社内では「AS400のバージョン」と呼ばれていても、正式な確認対象はIBM iのリリースであることが多いです。名称の違いはAS400とIBM iの違いで整理しています。
リリース・PTF・ハードウェアを分けて確認する
| 確認対象 | 分かること | 確認時の注意 |
|---|---|---|
| IBM iリリース | OSの世代、対応製品や保守確認の前提 | GO LICPGMの値だけでPTF適用状況までは分からない |
| PTF | 障害修正、セキュリティー修正、機能差分 | 個別PTFとグループPTFを分けて見る |
| Powerサーバー | ハードウェア世代、対応可能なIBM iリリース | OSが同じでも機種やLPAR構成は異なる |
| 接続・周辺製品 | ACS、ODBC/JDBC、帳票、バックアップ製品の対応 | OS更新前に各製品の対応状況を確認する |
DSPPTF・WRKPTFGRPでPTF適用状況を見る
| コマンド | 主に確認する内容 | 次の判断 |
|---|---|---|
DSPPTF | 導入済みPTF、個別PTFの状態 | 対象PTFが適用済みか、処置が残っていないかを見る |
WRKPTFGRP | グループPTFのレベルと状態 | 必要なグループが適用済みか、更新候補かを整理する |
PTFは表示しただけで適用しないでください。適用作業ではIPLが必要になる場合があるため、事前にフルバックアップ、停止時間、戻し手順、適用後に確認する夜間バッチ・帳票・5250・外部連携を決めます。対象PTFのカバー・レターで前提条件と適用手順を確認してください。
確認結果として残す項目
| 記録項目 | 記入例・確認観点 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 確認日 | いつ取得した情報か | 前回確認との差を見る |
| 対象環境 | 本番・検証・開発、システム名 | 別環境との取り違えを防ぐ |
| IBM iリリース | V7R5M0など | 対応製品、保守、更新計画の前提にする |
| PTF | 個別・累積・グループの状態 | 障害修正やセキュリティー確認に使う |
| ハードウェア | Power機種、LPAR構成 | OS更新や更改可否を確認する |
| バックアップ | 最終取得日、復元確認、停止可能時間 | PTF適用や更改前の戻し方を判断する |
保守会社へ相談する場合も、単に「AS400を使っています」と伝えるより、この表の項目をそろえた方が初回確認を進めやすくなります。実際のパスワード、接続情報、顧客名、業務データは記事や一般的な問い合わせフォームへ記載しないでください。
保守期限や更改を判断する時の順番
- IBM iリリースとPower機種を確認する
- IBM公式のリリース・サポート情報で現在の扱いを確認する
- 利用中のACS、RDi、ODBC/JDBC、帳票、バックアップ製品の対応状況を確認する
- PTF適用状況と、更新前に戻せるバックアップがあるかを確認する
- 現状維持、PTF更新、OS更新、ハード更改を分けて判断する
古いリリースだから即座に更改、という判断にはなりません。業務影響、周辺製品、復旧手順、保守体制まで含めて検討します。長期利用の整理にはAS400長期ロードマップ、バックアップ確認にはGO SAVE Option 21の確認ポイントも役立ちます。
よくある確認ミス
- OS本体ではなく、別のライセンス・プログラムのリリースを控える
- IBM iリリースだけを見て、PTFも最新だと思い込む
- ACSなどPC側ツールのバージョンとIBM iリリースを混同する
- 確認日や対象環境を書かず、後で本番と検証の値が分からなくなる
- バックアップと戻し手順を決めずにPTF適用へ進む
公式情報
- IBM Docs: Option 10. Display installed licensed programs
- IBM Support: IBM i Release life cycle
- IBM Support: IBM i Release Support
PTF適用前に確認すること
| 確認 | 見るもの | 判断 |
|---|---|---|
| 対象範囲 | OS、ライセンスプログラム、関連PTF | 何を更新する作業か説明できるか |
| 停止調整 | 業務時間、夜間バッチ、外部連携 | 止めてよい時間帯か |
| バックアップ | SAVSYS、SAVLIB、BRMS、媒体 | 戻せる状態を作っているか |
| 担当者 | 実行者、確認者、承認者 | 一人作業になっていないか |
| 連絡先 | 利用部門、保守会社、ベンダー | 異常時に誰へ連絡するか |
適用後は起動確認だけで終わらせない
IPL後にサインオンできるだけでは確認不足です。5250接続、主要メニュー、夜間バッチ、帳票、外部連携、権限、ジョブログを確認します。特に締め処理や出荷確定のような重要業務は、利用部門と確認観点を合わせておくと安心です。
戻し判断を先に決める
更新作業では、異常が出た時にどこまで粘るか、いつ戻すかを先に決めておくことが重要です。担当者だけで判断すると、夜間に長引いて翌日の業務に影響することがあります。
バックアップはバックアップ・復旧チェックリストで対象と復元確認を整理します。OS/PTFの戻しは、適用方式や削除可否、IPL、ライセンス・プログラムとの組合せに依存するため、対象PTFのカバー・レターとIBMの手順を管理者・保守会社に確認してください。業務データのジャーナルだけでOS/PTFを元に戻すことはできません。
まとめ
AS400のバージョンは、GO LICPGMから「10. 導入済みライセンス・プログラムの表示」を開き、F11でリリース表示へ切り替えて確認できます。V7R5M0ならIBM i 7.5です。保守や更改の判断では、リリース番号に加えてPTF、Power機種、周辺製品、バックアップを分けて記録してください。