AS400開発ツールの違い|PDM・SEU・RDi・ACS・VS Code・Codexを保守目線で整理

AS400 / IBM i の開発・保守では、PDM、SEU、RDi、ACS(IBM i Access Client Solutions)、VS Code、SQLなど、いくつかの道具が出てきます。初心者は「どれを覚えればよいのか」で迷いやすいですが、現場では新旧の道具が混在していることも多いです。

この記事では、AS400保守担当者が最初に知っておきたい開発ツールの役割を整理します。最新ツールを否定せず、古い現場で使われているPDM/SEUも含めて、何に使う道具なのかを見ます。

AS400のPDM(プログラム開発管理機能)の最初のメニュー画面
STRPDMで表示されるPDMの入口。ライブラリー、オブジェクト、メンバーのどの単位で作業するかを最初に選びます。RPG/CLのソースを触る時は「3. メンバーの処理」から入ります。

よく出る開発・保守ツール

ツール 主な用途 初心者の見方
PDM ソースメンバーやオブジェクトの一覧操作 古い現場で今もよく使う入口
SEU ソース編集 固定形式RPGやCLの修正で出ることがある
RDi IBM i向け統合開発環境 RPG/CLを近代的な環境で扱う選択肢
ACS 5250、SQL、データ転送、管理作業 接続と運用確認の入口
VS Code エディタ、SQL、周辺開発 現場ルールに合わせて補助的に使う
Codex ソース読解、テスト観点、調査メモ作成 機密情報を伏せて補助として使う

古い道具をすぐ捨てない

PDMやSEUは古い道具ですが、現場では今も使われます。既存メンバーの場所、コンパイル手順、ライブラリ、命名規則がPDM前提で整理されていることもあります。新しい道具へ移る場合でも、現行手順を理解してから進める方が安全です。

AS400のPDMでソースメンバーの一覧を表示した画面
PDMの「メンバーの処理」。QRPGLESRC内のメンバーが、タイプ(RPGLE、SQLRPGLE)とテキストとともに並びます。テキスト欄に用途が書かれていれば、ソースを開く前に見当がつきます。逆にここが空だと、1本ずつ開いて確認することになります。

RDiやVS Codeへ進む前に

RDiやVS Codeを使う場合も、対象ライブラリ、接続先、本番・テストの区別、コンパイル手順、権限、ソース管理のルールを決めます。ツールを変えたことで、違うライブラリを見ていた、古いソースを編集した、という事故は避けなければいけません。

RPGの読み方は、RPG固定形式・自由形式の読み方 を確認してください。ACSの入口は AS400のACS入門 にまとめています。

AIやCodexは補助として使う

CodexのようなAIは、RPG/CLの要約、影響範囲の整理、テスト観点の作成に役立ちます。利用するAIサービスへのソース送信が契約・社内規程で認められているかを先に確認します。許可された範囲でも、本番データ、顧客名、会社名、ユーザー名などは除いて必要最小限にします。安全な使い方は RPGソースをAIに渡す前の安全確認 を確認してください。

小さなRPG修正で道具を使い分ける例

一行の修正でも、閲覧、編集、差分管理、コンパイル、テストを一つの道具だけで済ませようとせず、現場の管理方法に合わせます。

確認点 確認内容 判断
調査 PDMやRDiなどでメンバー、参照先、呼び出し関係を確認する 表示できたソースが現行本番版かを確かめる
編集 SEU、RDi、VS Code系環境など承認済みの方法で変更し、差分を残す CCSIDや固定形式の桁位置を壊さない
反映 Gitや変更票でレビューし、決められたコマンドとライブラリでコンパイル・テストする エディター保存を本番反映完了とみなさない

ACSは5250やSQL確認などで役立ちますが、ソース変更の正式な流れは現場ごとに異なります。道具の新しさより、現行版、差分、承認、戻しを追えることを優先します。